悟りの証明

残日録

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

悟りの証明(53)

常朝の<死の作法化><死の型化>はともかくとして、私たちが日々の生活を「作法化」し、<生活の型>をつくることは難しいことではありません。毎日何気なく習慣になっている行動を反省し、安全・安心・快適な生活という目的を設定して、その生活シーン毎…

悟りの証明(52)

山本常朝は自らの一生を<作法化>し、<生の型>をつくりました。未来に目的を持って生きるということは、その目的が現在の行動となるという<円環>を意味します。常朝は「死ぬ」ことを目的にすることで、自らの日常行動を「死ぬ行動」として、そこに<行…

悟りの証明(51)

「型」とは、ある目的を達成するための「行動の法則」「作の法」つまり「作法」であり、人間の行動でありながら人間の行動を超えた「自然のハタラキ」「自然の行動」、自然にして人為であるところから「自然即人為」「無作即作」「無作の作」ということにな…

悟りの証明(50)

日本文化を論じるとき、三島由紀夫の『文化防衛論』を看過することは出来ません。 「日本文化から、その静態のみを引き出して、動態を無視することは適切ではない。日本文化は、行動様式自体を芸術作品化する特殊な伝統を持っている。武道その他のマーシャル…