悟りの証明

残日録

悟りの証明(78)

悟りの証明(77)

悟りの証明(76)

悟りの証明(75)

悟りの証明(74)

直観:主客が未だ分かれない、知るものと知られるものとが一つである、現実そのままの、不断進行の意識である。思惟=反省(経験を反省して比較し判断する):直観の進行の外に立って、翻って不断進行の意識を見た意識である。ベルグソンの純粋持続を同時存…

悟りの証明(73')

悟りの証明(73)

悟りを得るためには、私たちは日常の行動において、私たちの微細な意識の動きを冷静に観察する必要があります。 私たちの意識は「三昧1/思惟1/三昧2/思惟2/三昧3/思惟3」というように三昧と思惟が交互に動いて行きます。三昧は思惟によって際断(切断)されな…

悟りの証明(72)

先に述べたように、「座禅」は「一時の仏」になることです、「一時の仏」とは「一時の仏性」になることです。仏性とは宇宙のハタラキ・動き・力・エネルギー(ブラフマン)が私たち人間に降臨し「アートマン」となって私たちの「意識のハタラキ」(意識作用)に…

悟りの証明(71)

仏教、特に禅には「座禅」がつきものですが、何のために座禅をするのでしょうか、座禅の目的は一体何でしょうか。 隻手の音声を聞け 鳴らぬ前の鐘の音を聞け これは何だ、言っても言わなくても三十棒(をくらわす) この拄杖がわかるか、それがわかったとき禅の…

新元号発表

桜が満開の今日、新元号が「令和」に決まりました。「非連続の連続」、日本らしい慣習です。時は過去から未来へ直線のように途切れなく続くと思われていますが、そうではありません、非連続にして連続なのです。全くの連続であれば、時を意識することは出来ませ…

花見

あの世への 土産にするか この花見 来し方遙か 憂いなし 77才 春

悟りの証明(70)

仏教を深く知ることで欧米思想やリベラル思想の誤りや偏向が判然としてきます。例えば、リベラルのバイブル的な書『私の戦争論』で吉本隆明に次のように述べています。 「個人+個人+個人+・・・・といった個人の総和が公ということであってね。個人の集ま…

訪問者

就寝前にトイレに入ったら、便座に何やらゴミが付いていたので、取り払おうとよく見たら、1,5cm程の小さな小さな雨蛙が便座に鎮座していました。互いの目と目が合って、互いにビックリしました。夜中に何処からやってきたのか全く不思議ですが、驚きとうれし…

悟りの証明(69)

一僧「如何なるかこれ祖師西来意」 趙州「庭前の柏樹子」 一僧「境をもって示すことなかれ」 趙州「吾、境をもって示さず」 一僧「如何なるか是れ祖師西来意」 趙州「庭前の柏樹子」 「如何なるかこれ祖師西来意」という問いは、仏教とは、仏とは、悟りとは…

悟りの証明(68)

「善人なおもて往生を遂ぐいわんや悪人をや」 仏教を理解することの難しさは、今日に於いても尚、親鸞の上記・『悪人正機説』の正しい解釈がなされていないということを見れば明らかです。 因みに、吉本隆明は親鸞に関する数冊の本を出版していますが、内容は…

悟りの証明(67)

慧能「甚麼の処より来たる。」(何処から来た) 懐譲「崇山より来たる。」(崇山から来ました) 慧能「甚麼物か恁麼に来たる」(一体何がそのように来たのか) 懐譲は、慧能のこの問に対し、即答できず、八年間の修行の末に「百尺竿頭進一歩」となり、次のよ…

悟りの証明(66)

『百尺竿頭進一歩』〔百尺竿頭に一歩を進む) これは長沙景岑〔唐代の禅僧)の次の偈に由来します。 「百尺竿頭不動人、雖然得入未為真。百尺竿頭須進歩、十方世界是全身。」 〔百尺竿頭不動の人、然も得入すると雖も未だ真となさず。百尺竿頭すべからく歩を…

悟りの証明(65)

日曜日の誰もいない小学校で、一人で桜の花に見とれていると、「花に囲まれてお幸せですね!」という声が聞こえてきた。振り返ると、手押し車で通りがかった老婆が微笑んでいた。暫くの間、花と老婆と私は「相即相入」して「事事無礙の世界」に溶け込んだ。…

悟りの証明(64)

次の『伝法偈』は禅意を尽くした偈(詩句)と言われています。従って、この偈を正しく理解できれば、既に「覚者」と言うことになります。 心随万境転 心は万境に随うて転ず。 転処実能幽 転処実に能く幽なり。 随流認得性 流れに随うて性を認得すれば、 無喜…

悟りの証明(63)

西部邁氏が逝ってしまいました! 自殺ということのようです。 西部氏の自殺の原因は、「みずからの慣習法(広義の)をなくしてしまった戦後の日本に対する絶望」という見方もあるようですが、氏の自殺という「事実」は氏本人すらもわからなかったのではない…

悟りの証明(62)

「三昧」には私たちの意識の秘密が隠されていますが、三昧の意識(一次的意識)と私たちの普通の意識(二次的意識)とを判然としておく必要があります。意識とは、何物かを「知る意識」で「認識」と同義と考えられます。認識を大別すると次のようになります…

悟りの証明(61)

私たちは誰でも、私たちの外側に世界が広がっていて、私たちが死んでもその世界はそのまま残っていると思い込んでいるようですが、果たしてそうでしょうか。一般に、世界と言えば次の三つが考えられます。 1、感じられた世界(感官の対象界) 我々が見るも…

悟りの証明(60)

「善人なほもて往生をとぐ,いはんや悪人をや」(『悪人正機説』) 「橋は流れて水は流れず」 「東山水上行」 仏教のこのような主張には、私たちの「三昧の反省」「現在意識の反省」を前提とした論理そのものを否定し、仏教の論理である『即非の論理』に導こ…

悟りの証明(59)

「鳴らぬ前の鐘の音を聞け」 「隻手の音声を聞け」 「父母未生以前の面目は如何」 これからしばらく禅の「公案」について考えてみたいと思います。「公案」は悟りを得た者(覚者)であれば簡単に解けますが、そうでない場合は全く意味不明で、分別(思量=考え…

悪夢

そう遠くない未来、大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国とは核保有のままで統一されて「小さな中国」が誕生します。 米国は北朝鮮の暴挙を阻止できるでしょうか。駐韓米軍兵士とその家族、韓国国民、日本国民の多大な犠牲や国際世論等を考慮すると、トランプと…

人権主義・偽善の思想(4)

社会契約思想に基づく人権思想は、私たち日本国民に、他人に害を与えない限り、全くの自由と権利を与えて、国民を「人格なき神」に仕立て上げてきました。 「この国民が保証する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又…

人権主義・偽善の思想(3)

理想的民主主義は理想的人格を具えた個人(国民・市民・人民)の集団によって成立します。理想的な社会は理想的な個人がいてはじめて成り立つのです。人権を主張する権利には「人格」という義務が伴います。人権思想に多大な影響を与えたルソーによれば、「一…

人権主義・偽善の思想(2)

先のブログで、「人権主義」は「錯誤の思想」「偽善の思想」であり、その弊害の究極するところは人間のロボット化であり家畜化であるということを述べました。 韓国は日本に対する「ルサンチマン国家」であり、日本にとっては「反面教師」として重要な隣国です…

人権主義・偽善の思想(1)

2017.5.17 の産経ニュースによると、鳩山由紀夫元首相は、「日本列島は日本人だけのものではない」「日本列島はすべての人間のもの」等と言って、「地球社会」「お花畑」の夢を見続けているようです。一般には、この夢は突飛なものとして一笑に付しますが、…

理性の害悪(5)

この世に悪魔というものが存在するとしたら、それはマルクス以外にはあり得ません。マルクスに洗脳された、あるいはマルクスの思想を利用した、スターリン、レーニン、毛沢東、ポル・ポト、金日成、その他の共産主義国の独裁者達は、共産主義社会の実現のため…